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2025/12/08 歯周病虫歯

歯を失う原因とは?歯周病とむし歯の予防対策

歯を失う原因の第1位は歯周病です

歯は一生使うものだと思っていませんか?実は、日本人の多くが歯を失っています。その原因の第1位が「歯周病」なのです。

歯周病は、歯垢(プラーク)や歯石を住処とする細菌が原因で発生するお口の中の感染症です。この細菌(歯周病菌)が、歯周組織に様々な悪い影響を与えていきます。

最初は歯肉に炎症を起こす程度ですが、そのうち出血を伴うようになり、進行し過ぎると歯を支える骨を溶かします。この骨はひたすら溶けていくばかりで、自分で再生することは一生ありません。そして最後には膿や痛みに悩まされ、やがて大切な歯が抜け落ちてしまうという恐ろしい病気です。

歯周病の怖いところは、痛みなどの自覚症状が出にくいという点です。実際、成人の実に8割が歯周病であると言われているにもかかわらず、ご自身が歯周病であると自覚されている方はほとんど少ないと思います。

ご自身でも分かるような症状が出たころには、歯周病はかなり進行していると考えられます。

歯周病は全身の健康にも影響します

歯周病は単にお口の中だけの問題ではありません。近年の研究では、歯周病菌が血管を通って全身に回り、さまざまな病気のリスクを高めることがわかってきました。

国立長寿医療研究センターの研究グループが行った調査によると、歯周病と認知症には深い関係があることが明らかになっています。歯周病によって認知症のリスクが増大し、また認知機能が低下すると歯周病のリスクも増大するという「歯脳相関」が確認されています。

また、歯周病菌は脳では脳梗塞、心臓では心筋梗塞、細菌性心内膜炎などの心疾患のリスクを高めることも報告されています。

つまり、歯周病を予防・治療することは、お口の健康だけでなく、全身の健康を守ることにもつながるのです。

あなたは自分の歯の状態をどれくらい把握していますか?

むし歯も歯を失う大きな原因です

歯を失う原因としては、歯周病に次いで多いのがむし歯です。むし歯は、お口の中の細菌が糖分を餌にして酸を作り出し、その酸によって歯が溶かされる病気です。

むし歯の怖いところは、初期段階ではほとんど自覚症状がないという点です。痛みを感じた時には、すでにかなり進行していることがほとんどです。

むし歯が進行すると、最終的には歯の神経まで達し、激しい痛みを引き起こします。そして治療が遅れると、歯を抜かなければならない状態になってしまうのです。

私の歯科医院に来られる患者さんの中には、「痛くないから大丈夫」と思って放置していたら、気づいた時には手遅れだったというケースが少なくありません。

特に子どものむし歯は、将来の歯の健康に大きく影響します。乳歯のむし歯を放置すると、永久歯にも悪影響を及ぼすリスクがあります。

むし歯も歯周病と同様に、早期発見・早期治療が何よりも大切なのです。

歯周病の予防対策

歯周病を予防するためには、日々のケアが非常に重要です。具体的には以下のような対策が効果的です。

正しい歯磨き習慣を身につける

歯周病予防の基本は、毎日の正しい歯磨きです。歯ブラシだけでは、落とせる歯垢(しこう)はせいぜい6割くらいと言われています。

歯ブラシに加えて、歯間ブラシやデンタルフロスを使用することで、8〜9割まで汚れを落とすことができます。

デンタルフロス

ナイロン製などの糸を歯と歯の間に通して汚れをかき出すものです。歯と歯が密着しているところや歯ぐきの溝(歯周ポケット)など、ブラシが入らない部分の歯垢をしっかり除去できます。

初めての方や続けられない方には、持ち手(ホルダー)付きのフロスがおすすめです。

歯間ブラシ

小さなブラシみたいな形をしています。歯の根もと部分のすき間(三角スポット)のお掃除に最適です。年齢とともに歯ぐきが下がってくると、三角スポットが広がってきます。

食べカスが詰まりやすくなったら、歯垢も溜まりやすくなっているサインです。そういった方は、ぜひ歯間ブラシを使いましょう。

デンタルフロスをメインに、歯の根もとのすき間が大きい人は、歯間ブラシを併用するのがおすすめです。ご自身の歯の状況にあわせて使いわけてみてください。

定期的な歯科検診を受ける

自分では気づきにくい歯の問題を早期に発見するためには、定期的な歯科検診が欠かせません。少なくとも半年に1回は歯科医院を受診し、プロフェッショナルなクリーニングを受けることをおすすめします。

歯石は、約24時間で歯垢になり、さらに48時間ほどで徐々に硬い「歯石」に変わってしまいます。歯石になると、歯科でのクリーニングじゃないと落とせないので、固まってしまう前に効果的な歯間ケアを毎日続けることが大切です。

むし歯の予防対策

むし歯予防には、以下のような対策が効果的です。

フッ化物の活用

フッ化物は、歯の表面のエナメル質を強化し、酸に対する抵抗力を高める効果があります。フッ素入りの歯磨き粉を使用したり、歯科医院でフッ素塗布を受けたりすることで、むし歯予防効果が高まります。

特に子どもの場合は、フッ化物洗口法(ブクブクうがい)も効果的です。幼稚園や小学校で実施されているケースも増えています。

食生活の見直し

砂糖を多く含む食品や飲料の摂取頻度を減らすことが大切です。特に間食の回数や時間帯に注意しましょう。

だらだらと甘いものを食べ続けると、お口の中が常に酸性の状態になり、むし歯のリスクが高まります。甘いものを食べるなら、食事の時間にまとめて食べるようにしましょう。

また、食後に水でうがいをするだけでも、口腔内の酸性度を下げる効果があります。

むし歯予防に効果的な食品としては、チーズやヨーグルトなどの乳製品、繊維質の多い野菜、ナッツ類などがあります。これらの食品は、唾液の分泌を促進し、口腔内を中性に保つ効果があります。

いまいずみ歯科での予防歯科の取り組み

私たちいまいずみ歯科では、「治療よりも予防」を大切にしています。歯を失わないためには、早期発見・早期治療が何よりも重要です。

定期検診の重要性

雑誌PRESIDENTが行った「人生で後悔したこと」のアンケート調査で、高齢者の第1位、そして他の世代でも上位にランクインしていたのが「歯の定期検診を受けていればよかった」というものでした。

むし歯や歯周病を放置して、歯そのものや身体の健康を失ってしまったからなのです。

後悔する前に、定期検診の習慣をつけましょう。当院では、患者さんお一人おひとりの口腔状態に合わせた検診プログラムをご提案しています。

プロフェッショナルケア

当院では、歯科医師と歯科衛生士が連携して、プロフェッショナルなクリーニングを提供しています。歯ブラシでは取り除けない歯石や着色を除去し、お口の中を清潔に保ちます。

また、お口の状態に合わせて、フッ素塗布や歯周病の検査、ブラッシング指導なども行っています。

セルフケア指導

日々のセルフケアが何よりも大切です。当院では、患者さんお一人おひとりのお口の状態や生活習慣に合わせて、最適な歯磨き方法や歯間ケアの方法をご指導しています。

正しい知識と技術を身につけることで、歯の健康を長く維持することができます。

あなたもいまいずみ歯科で、健康な歯を守るための第一歩を踏み出してみませんか?

まとめ:歯を失わないために今できること

歯を失う主な原因は歯周病とむし歯です。どちらも初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づいた時には進行していることが多いのが特徴です。

歯周病は全身の健康にも影響を及ぼし、認知症や心疾患などのリスクを高める可能性があります。むし歯も放置すれば最終的には歯を失うことになります。

歯を失わないために今できることは以下の通りです:

  • 正しい歯磨き習慣を身につける(歯ブラシ+歯間ブラシ・フロス)
  • 定期的な歯科検診を受ける(少なくとも年に1〜2回)
  • フッ化物を活用する
  • 食生活を見直す(砂糖の摂取頻度を減らす)

いまいずみ歯科では、患者さんお一人おひとりに合わせた予防プログラムをご提案しています。「治療よりも予防」を大切に、患者さんの歯の健康をサポートしています。

歯は一度失うと元には戻りません。今日からできる予防対策を始めて、生涯にわたって自分の歯で食事を楽しめるようにしましょう。

ご予約・ご相談は、いまいずみ歯科(電話:0283-86-8950)まで、お気軽にお問い合わせください。

著者情報

いまいずみ歯科 院長

今泉 朋久(いまいずみ ともひさ

 

【経歴】

館林市出身

日本大学松戸歯学部卒業